脂マネジメントとは?

脂の摂取量を自己管理する新習慣

三大栄養素であり、生命の維持に不可欠でありながら、
過剰摂取が生活習慣病の原因として取り沙汰される脂。

聞きかじりの知識で、過度に制限・我慢するのではなく、
正しく知り、適量を摂取することで、
おいしく、食べながら、身体を健やかな状態に保つ

健康習慣メソッド

脂質の摂取基準

脂質の摂取基準は、
成人で一日に必要なエネルギーの約20%~30%です。
一般に成人男子(30~49歳)で一日に必要なエネルギーは2,650kcalですので
脂質で摂取するカロリーの25%とすると約662.5kcal
脂質1g=9kcalなので、約74gの脂質を摂るのが良いと考えます。

厚生労働省「日本人の食事摂取基準」 および
文部科学省「日本食品標準成分表」より算出

脂マネジメント研究会 先生紹介

板倉弘重先生 板倉弘重先生

[ 監修] 板倉 弘重 先生
芝浦スリーワンクリニック名誉院長 / 品川イーストワンメディカルクリニック理事長

東京大学医学部卒。元国立健康・栄養研究所臨床栄養部長。おもな研究分野は脂質代謝、動脈硬化、抗酸化物質。とくに、赤ワイン、ココアなどの抗酸化作用を明らかにした研究が話題に。日本臨床栄養学会理事長、日本栄養改善学会理事、日本栄養・食糧学会副会長、日本動脈硬化学会評議員名誉会員、日本病態栄養学会理事、第33回日本動脈硬化学会総会会長、日本ポリフェノール学会理事長、日本健康栄養システム学会理事長などを歴任。

先生からのコメント

もっと脂質を摂って欲しいと思っています。亜麻仁油のような良い油にはアレルギー抑制などの効能がありますし、カロチノイドなど脂溶性ビタミンは脂質と一緒に食べることで吸収効率が良くなったりもするのです。一方で、脂質が不足すると、内臓や骨、皮膚にも問題が表れます。
しかし、脂質はむやみやたらと摂取すれば良いわけではありません。その質や量、種類が偏ると、肥満から脂質異常、糖尿病といった健康障害を引き起こすことがありますし、酸化した油やトランス脂肪酸といった、控えたい脂質もあります。脂質は酸化しやすいので、食品の摂り方、調理の仕方には注意が必要です。
脂質のこと、自分のカラダのことを、よく知って、理解するのはとても重要です。良い脂質を摂っている人とそうでない人では、今後のカラダが違ってきます。

浅尾貴子先生 浅尾貴子先生

[ 監修] 浅尾 貴子 先生
女子栄養大学栄養学部専任講師・管理栄養士

管理栄養士歴21年。大学で教鞭をとるかたわら、美容や健康についてのコラム執筆などでも活躍中。栄養学の基本知識を大切にした上で、ダイエッター個人のライフスタイルに合わせた、より実現可能なアドバイスを行うのが信条。著書は、『美人になる栄養学』メディアファクトリー、『女子栄養大学あさおたかこ先生の一生太らない朝ごはん』マキノ出版、『買って食べる・外食が多い人の脂肪を減らすカロリー事典』高橋書店、『見るだけヤセ! 脂肪を減らすカロリー事典』高橋書店、他。

先生からのコメント

脂質は五大栄養素の一つで、活動するエネルギー源となるため、不足すると疲れやすくなるなどの症状を引き起こすことがあります。脂質は、丈夫な血管を作ったり、細胞膜の材料にもなっています。また、脳の65%は脂質でできているため、不足することで認知機能や集中力が低下する可能性もあるといわれています。ホルモンの材料にもなっているため、女性の場合、不足することで女性ホルモンのバランスが崩れ、月経異常、妊娠力の低下などのリスクを引き起こす可能性も懸念されています。
日本人の食事量とカロリー摂取は減っているのに、脂質摂取の割合は増加傾向にあります。これは、加工食品の摂取が増えていることが一因として考えられます。目に見える脂質ばかりを気にして、目に見えない「隠れ脂」を知らず知らずのうちに摂取してしまっていることがあるのです。また、ダイエットのために糖質を制限して、おかず中心の食事になることで脂質の摂取量が増える可能性もあります。
良い脂質だからといっても、摂り過ぎは考えものです。自分の適正な脂質量を把握し、その範囲内で、健康に良い脂質をバランス良く摂ることが大事です。

青木晃先生 青木晃先生

青木 晃 先生
横浜クリニック 院長

防衛医科大学校医学部卒業後、自衛隊医官として防衛庁に勤務。その後、恵比寿アンチエイジングクリニック院長、順天堂大学大学院医学研究科加齢制御医学講座准教授を経て現職。医師としての診療や研究活動の他に、レストランでのアンチエイジングメニューの作成、アンチエイジングエクササイズの開発、旅行会社のアンチエイジングツアーの企画監修なども行っており、Dr.アンチエイジングと呼ばれている。テレビ番組でのわかりやすいアンチエイジング解説には定評がある。日本抗加齢医学会評議員・日本健康医療学会常任理事。著書は「 40歳からのタイプ別ダイエット診断 」 竹書房新書など多数。

先生からのコメント

脂質は、効率的な貯蔵エネルギーで、細胞や細胞膜の材料でもあり、ホルモンのような働きもするなど、非常に大切な役割を担っています。ダイエット志向の強い10代後半~20代前半の女性の中には脂質を忌み嫌っている人もいるでしょうが、脂質は人間のカラダにとって必要な栄養素なので、不足させることなく摂取して欲しいものです。
脂質の摂取方法については、40代~50代のアンチエイジング世代と若い世代で違いはありません。大事なのは、トランス脂肪酸のような脂質の摂取を抑えて、えごま油や魚油など質の良い脂質をバランス良く取り入れることです。現代人は脂質摂取のバランスが崩れており、オメガ6の摂取が多く、魚油は不足傾向にあります。内科的に考えるアンチエイジング(健康長寿)の三本柱は、運動、メンタル、日々の食事です。食べたいものを漫然と食べていたのでは、カラダの中の細胞から老化が進む可能性があります。
アンチエイジングのためには、良い脂質をバランス良く摂ることはもちろんのこと、必要以上の糖質の摂取を控え、良質なたんぱく質、ビタミンなどの栄養素を上手に摂るなど食生活に気をつけ、また運動やメンタルも意識するように心がけると良いでしょう。

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